別格本山 宗光寺
【由緒】
当山は嘉祥元年(848)に慈覚大師によって関東の日枝山(比叡山)の別当として創建されました。その後栄枯盛衰を経て建久4年(1190)源頼朝公の本願によって再建をみています。
弘安9年「宗光」の菩提を弔うため比叡山より盛海法印を請じ中興し、正応5年伏見天皇より「新御堂山円頓止観院宗光寺」の勅額を賜り以来関東三大寺として、関東天台宗寺院の中心的存在になりました。また近世に於いては慶長8年天海大僧正が宗光寺二十世の法燈を継ぎ、当山はさらに光彩を放つことになります。かくして中世近世を通じ壮大な格式を保持し、現在に至っております。・・・以下省略
宗光寺の鬼の爪
宗光寺は、天海大僧正が住職をしていたこともある格式の高い寺です。むかし、砂ケ原に久左ヱ門という大悪人が住んでいましたが悪運尽きて死んだので、村人たちは、宗光寺に葬ってやることにしました。ところが、その葬式の途中の事であります。晴れていた空が急に暗くなり、赤白二匹の鬼が現れ、久左ヱ門の死体を奪おうとしました。これを見た宗光寺の住職頼真僧正は、真言を唱えつつ独鈷をもって鬼を叩き落しました。宗光寺にある「鬼の爪」はその時のものだそうです。 |