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●南河内町の風景    栃木県下野市
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吉田が池

「みなみかわち文化財探訪」に「吉田が池と片目の鯉」という伝説が載っていました。

龍興寺のすぐ北東側に残る2つの小さな池が吉田が池です。昔この付近はこんもりと樹木が生い茂っており池の水は日光中禅寺湖とつながっていると言われ、どんな日照の時でも涸れることなく常に水を湛えていました。池には竜神が祀られ、池に住む片目の大きな鯉はその竜神のお使いとして大切にされ、この鯉は無論のこと他の魚もこれを取って食べると目を煩う(わずらう)として何人も取る者はおりませんでした。
池は雨乞いの池として、旱魃(かんばつ)の時には村人が集まり、手桶で上の池と下の池との水を汲み出し、さらにそこから八幡宮まで走って行き境内を「千度申す。」(「雨をふらしてください」と神様に千回お願いするということ)と唱えながら拝殿の周りを3回巡り拝礼しました。八幡宮で打ち鳴らす太鼓の音は天まで響き渡り、雨が降ったそうです。