正庁跡(正倉跡)。昔の役所跡。小川町役場から浄法寺大日堂に行く途中にありました。
■説明板・・・
●史跡 那須官衙跡 正庁跡(正倉跡)
この場所は黒色土と黄色土を交互に突き固めて周囲より一段高く構築されています。ここ(基壇)に建てられた建物は桁行6間約27m(90尺)×梁行2間約9m(30尺)の瓦葺礎石建物です。
建物跡の周辺より出土した瓦には赤色顔料が帯状に付着していたことから、建物の柱と軒は赤く塗られていたと考えられます。また、瓦の特徴からこの建物が八世紀中頃には建てられていたことがわかっています。
この建物は赤く塗られた瓦葺礎石建物であることから、発見の当初は正庁跡と考えられていました。しかし、正倉跡という説も出され、長い間論争となっていました。
その後の発掘調査により、この瓦葺建物のまわりにも倉と考えられる建物群が多数確認されたことから、現在では正倉跡であると考えられています。
なお、10世紀代にはこの瓦葺建物は倒壊し、同じ基壇上に5間×2間の側柱式掘立建物が建てられたと推定されています。
那珂川町教育委員会(旧小川町) |