栃木県のホームページから
樹高22.5メートル 目通周囲7.2メートル 技張り東西17.8メートル 南北20メートル 推定樹齢500年
ツクバネガシはブナ科の常緑高木で、宮城県以南に分布する。本県では南半分のカシ林が残っている神社や寺院の境内に自生するが、多くはない。アカガシに似るが、葉が枝先に四〜五枚集まり、あたかもツクバネ(羽根つきの羽根)のようであるからこの名がある。
この木は岩谷観音への参道の西側にあり、幹の北側には落雷によると思われる径1.55メートルほどのほら穴が地上4メートルまであいていて、数人の人が入ることができる。しかし、樹勢はよく、東南方から見ると全体が半球形のこんもりした姿である。この木は結実しないし、天然の
ツクバネガシとは多少葉形も異なり、アカガシとツクバネガシとの雑種ともいわれるオオツクバネガシによく似ている。またこの木は、昭和42年県指定有形文化財になった黒羽町所有の小泉斐筆「黒羽周辺景観図」〔文政八年(一八二五)〕にも今と同じ姿ではっきり止出ているほどの巨木である。 |