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おだんご聟

(おだんごむこ)
 南押原
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場所が特定していないので大和田町の風景をのせました。

◆むかし、となり村のおばさまの家の祝い事によばれた婿さんのはなしです。
出かける前に嫁さんが「あのおばさまは、ごちそう作りの名人だから、あなたが一番おいしかったと思ったものを教えてください。そうしたら私が作ってあげますよ。」と言われて、婿さんはおばさまの家へでかけた。おばさまの家で、いままでに食べたこともないようなごちそうがたくさん出たので、むしゃむしゃ食べているうちに、「おばさま、これはなんですか。」と聞いたところおばさまは「だんごです。」と答えた。婿さんは「だんご」を忘れないように、「だんご、だんご」と言いながら、家路にむかった。小さな川があったので「どっこいしょ」と飛び越したところ、今度は「どっこいしょ、どっこいしょ」と言いながら、家に帰ってきた。嫁さんが「何がおいしかった。」と聞いたところ、お婿さんは「どっこいしょ」とこたえた。嫁さんが「そんなものはない。」と言うと、婿さんは怒ってすりこぎ棒で嫁さんの頭をなぐった。嫁さんは「だんごのようなこぶができちゃったでしょ。」と言ったところ、婿さんは「だんご」を思い出した。・・・という話です。