■説明板・・・
●延命地蔵尊(えんめいじぞうそん)=犬牽地蔵尊(いぬひきじぞうそん)
湯ノ湖畔に勝道上人(しょうどうしょうにん)が自ら刻んだという石造の延命地蔵尊があった。室町時代のこと、板橋将監(いたばししょうげん)という領主が、湯元に狩猟に出かけた。その折、地蔵を嘲り(あざけり)地蔵と犬をつないで、湖水に投げ込んだ。やがて地蔵は犬を引き岸に向かった。
そのとき、激しい雷雨が起こり、犬は悶え(もだえ)死んでしまった。
将監や家来は口から血を吐いて倒れたが、僧が駆けつけて地蔵を拝んだところ、一同は助かり、地蔵を崇拝するようになった。それで犬牽地蔵尊とも呼ばれる。
中宮祠・湯元地区は、女人禁制であったため、江戸時代に上人ゆかりの現在地に移された。 |