02   佐野市     仙波町     24.6.8     田園風景百選へ
とちぎのふるさと田園風景百選に佐野市仙波町が選定されている。
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■説明板・・・
●佐野市指定文化財「立木地蔵尊の由来」
立木地蔵尊と称されるものは、我が国に数体(数本)あった。一体は当地の地蔵尊、もう一体は愛媛県周桑郡丹原町は正善寺に在って、生木(いきき)の地蔵として安置されているという。また、他のところにも在ると聞くが、共に弘法大師の作といわれる。当地の地蔵尊は、嵯峨帝の弘仁11年、弘法大師が弟子眞海と共に出流山参詣の途次、この地に留錫され加持護念の秘法を修せられ、当峠の親子杉の親杉に一夜にして地蔵尊を彫刻し、道行く人の無事息災を祈念したという。当尊像は世人の深い信仰を得ていたが、ある年附近の山火事により焼失の危険に迫られ、土地の人が尊像を株より切り離し、危うくその難を逃れたという。
その後、信者の浄財によって小堂が建立され尊像は安置された。なお、幸い焼失を逃れた一方の小杉は昭和5年文部省より栃木県名所旧跡、並びに天然記念物「空海上人地蔵彫刻の杉」として指定されたが、昭和25年の落雷により惜しくも枯損してしまった。当羽鶴峠の立木地蔵尊は、佐野市仙波町1841番にある来迎寺が所有し、平成10年4月24日に佐野市仙波町字皆ケ作1500番6の当地に遷座されたもので、それ以前は当地より西方へ500メートル先に在って、日鉄鉱業滑巨カ鉱業所内の小堂に安置されていたが、同社の事業都合により移築されたものである。当立木地蔵尊は、昭和37年7月23日、旧葛生町有形文化財に指定され今日に至る。
ふたもとに わかれし杉は 後の世と この世をつなぐ 誓いなるらん
(当立木地蔵尊の御詠歌より)
佐野市教育委員会
■もう一つの説明板・・・
●佐野市指定有形文化財(彫刻) 仙波町1500−6
立木地蔵尊 昭和37年7月23日指定
口伝によると、弘法大師が当地への巡錫の際に作られ、二股の杉の木立の一方に地蔵尊を刻んだものだという。素朴さの中に慈愛あふれた地蔵尊の威光が感じられる。この地蔵尊は、出流観世音とともに世人の信仰が深かった。ある年、附近に山火事が起こり、もはや危険な状態に迫ったので、この土地の人達がこの尊像を空しく焼失させてはならないと心配し、その立木を切り倒し尊像だけを他に移して、ようやく焼失を免れたという。その後信者が相談して浄財を出し合い、この像を安置するお堂を建てることが出来た。
平成18年1月 佐野市教育委員会
羽鶴峠 この坂を下ると栃木市の出流山満願寺に行ける。