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姥母石

(うばいし)
 樅山町

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■姥母石
北押原のさとめぐり冊子から
石山の頂上は眺望がよく、男体山・古賀志山・筑波山などを見渡すことができ、ここに高さ約9m、周囲約23mの大石があり、「空海の座石」とか「姥母石」とかいわれています。その由来は、昔、この石山の近くの家に、生まれて間もなく両親を失った赤子が、祖父母に育てられることになりましたが、母乳がなく困り果てていたところ、たまたま通り掛かりの婦人がこの子を哀れに思い、この家に滞在し、姥母としてこの子を育てることになりました。しかしこの子の成長を見届けるや、姥母が突然姿を晦(くら)ましてしまいました。その後、この子が姥母を忘れられず、その厚恩に報いるために、たまたまこの地を訪れた高僧の空海にそのことを話し、石山の頂の石に仏像の彫刻を懇願したところ、空海はその孝心の深さに感じ、その石の周囲に16体の羅漢の仏像を彫刻し、石の上で護摩祈祷を行ったという言い伝えがあります。その他、山麓には日限地蔵尊(首なし地蔵)、虚空蔵、天神宮などがあり、昔から霊場として信仰された所です。石山は千葉省三の童話作品「鷹の巣とり」の舞台にもなっている所です。

千葉省三の「けんか」