■説明板・・・佐野市指定史跡 下彦間町須花
●手掘りの須花(すばな)トンネル 1本 平成6年2月21日指定
昔から飛駒(ひこま)、下彦間(しもひこま)方面から足利方面への交通には、険しい須花峠を通らなければならなかった。トンネルを掘って交通を便利にし、人々の苦労を救おうと決心した上彦間(現飛駒町)の戸長(こちょう:庄屋さん)田島茂平は、上彦間・下彦間・足利等の在住の協力者から資金援助を得て、明治14年(1881)工事を着手した。
しかし、当時のトンネル工事は、「げんのう」や「たがね」等を使う手掘り作業であったため遅々として進まず、資金はたちまち尽きた。しかしそれにもめげず、田島茂平は私財をなげうつなどし、明治22年(1889)1月、全長177mのトンネルを完成させた。時代に先駆けた発想でトンネルを掘った田島茂平の功績を顕彰する上からも、このトンネルは貴重である。
平成18年1月 佐野市教育委員会 |