●入園パンフレットには
敷地面積11900坪、建築規模1352坪。
日光田母沢御用邸は1899(明治32)年に大正天皇(当時の皇太子)のご静養地として造営されました。
現存する本邸建物は、明治・大正期に建てられた御用邸の中でも最大規模の木造建築で、その姿から建築技術や伝統文化をかいま見ることができます。ご来園の皆様には、四季折々の庭園と、大正期に蘇った日光田母沢御用邸の100年におよぶ歴史と文化をご堪能ください。
日光田母沢御用邸は、この地にあった民間住宅(小林家別邸)に、当時、赤坂離宮などに使われていた旧紀州藩徳川江戸中屋敷の一部(現在の三階建て部分)を移築し、新たな部分を加えて造営されました。その後の小規模な増改築を経て、大正天皇のご即位後、1918〜1920(大正7〜9)年にかけて大規模な増改築が行われ、現在の姿になりました。その結果、江戸・明治・大正時代の建築技術や、建てられた時代や用途によって異なる、いくつかの建築様式を見ることができます。
また、明治以降の多くの公共建築が石やレンガを用いた洋風様式で建築される中で、木造の利を活かした和風建築で建てられ、その後近代建築に大きな影響を与えました。
一方、和風建築の形態でありながら、一部に絨毯やシャンデリアなどを用いた和洋折衷の生活様式が採り入れられています。明治維新以降の西洋化の中にあって、和風建築の伝統を活かしながら西洋文化との融合を図った本邸は、近代和風建築につながる貴重な資料を提供しています。
入園料大人500円。 |