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●氏家町の風景   現 栃木県さくら市
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光明寺 真言宗・不動明王坐像

北関東三十六不動尊霊場は三密教の道場として、昭和63年につくられた。群馬県、栃木県、茨城県の関東北の三県のお寺で組織され、群馬県は「身蜜修業(手に印を結び)の道場」栃木県は「口蜜修業(真言を唱え)の道場」茨城県は「意蜜修業(心を集中させる)の道場」となっており、護摩を焚く寺を基準に選ばれている。
■説明板・・・
●栃木県指定有形文化財彫刻 昭和29年9月7日指定 青銅造 不動明王坐像
大日如来が一切の邪悪を調伏(ちょうぶく)するために、内に慈悲の誓願(せいがん)を秘めつつ、外に忿怒(ふんぬ)の姿を現し、右手に煩悩を断つ宝剣、左手に魔を縛(ばく)す羂索(けんさく)を持ち、悪を降し(くだし)、衆生(しゅじょう)を守るという不動明王は、氏家でも古くから信仰を集めてきた。
享保8年(1723)の五十里洪水や大火など相次ぐ災難に、氏家宿の安穏を願った光明寺12世広栄(こうい)上人は、不動明王の造立を決意し、宿挙げての協力により、宝暦(ほうれき)9年(1759)宇都宮の名工戸室卯兵衛(とむろうへえ)によって鋳造されたのが本像である。高さ293.9cm(火炎光背を含まず)、肩幅142.4cm、膝張221.1cmと希に見る巨大な本像は、各部ごとに鋳造されたものを様々に技法で接合して一体とした。矜羯羅童子(こんがらどうじ)、制多迦童子(せいたかどうじ)を脇侍に配して岩の上に座す本像は、町のシンボルとして町民に親しまれながら、氏家の町を見守っている。なお、本像を鋳造する際に木型として使用した原型は、木像不動明王座像(県指定有形文化財)として町内に保存されており、鋳造史を考える上で貴重な資料となっている。
栃木県教育委員会・氏家町教育委員会
19.1.22