■説明板・・・
●小山市指定文化財(天然記念物) 公孫樹(こうそんじゅ:イチョウ)
公孫樹とは、イチョウの漢名。このイチョウは、漢名で呼ばれている。また、樹形の大きいことから、「城山公園の大いちょう」とも呼ばれ、市民に親しまれている。このイチョウについて、享和(きょうわ)3年(1803)に書かれた旅行記「日光駅程見聞雑記(にっこうえきていけんもんざっき)」に、「古井戸の掘りたる近くに銀杏の樹あり、高さ3丈もある古木なり」と。また、文政(ぶんせい)年間(1818-1830)の末頃に編まれた案内記「小山砂子(おやますなこ)」にも「御城山に今 古木となりて銀杏の木あり」との記載が見られ、ほぼ2世紀前、すでに古木(こぼく)だったと伝えられている。祇園(ぎおん)城落城の際、古井戸に身を投げて亡くなった姫君の霊が、かたわらのイチョウに宿り、実を結ぶことがない、との伝説もある。
そのためか、「実なしいちょう」とも呼ばれてきた。イチョウは、中国原産の落葉高木(らくようこうぼく)で雌雄異株(しゆういしゅ)、樹齢を長く保つことで知られている。中世代(ちゅうぜいだい:2億3000万年〜7000万年前)によく栄えた遺存種(いぞんしゅ)で、生きている化石(かせき)とも言われている。樹勢(じゅせい)を回復するため、平成7年(1995)に、名木リフレッシュ事業による手当てを行った。●樹高 約15m ●目通り約6m ●枝張り 東西11m 南北12m
指定年月日 昭和40年12月 21日
所在地 小山市本郷町1-51
所有者 須賀神社
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