■説明板・・・
●大澤文庫
大澤文庫は応永9年当山の開基とともに創立され、金沢文庫、足利学校と相並んで我が国の三大学府として中世以来文化史上に赫奕(かくえき:物事が盛んなこと。また、そのさま。)たる光彩を放っている。この建物は巷間(こうかん:ちまたのこと)には一名大澤文庫と俗称されているが、文庫の第一書庫で経律論三蔵の一切経を中心に最も貴重な稀靚書(きせいしょ?めったにない素晴らしい本という意味?)が多数収蔵されていた。大澤文庫には八万坪に及ぶ宏大な寺域に38棟の学生寮が林立し、常に数百名の学徒が全国から蝟集(いしゅう:一時に1か所に、多くのものが寄り集まること。)し、止宿して勉強していたと伝えられている。秋田寮はそのうちで最も有名で明治の末期まで存続して繁栄し幾多の著名な人物が輩出している。
昭和33年4月25日 重文指定 |