■説明板・・・
●時宗 引接山浄台院 来迎寺
正中元年(1324)遊行四代呑海上人創立して、相模国鎌倉郡藤沢駅清浄光寺の末寺、時宗遊行派である。弘化2年(1845)2月10日、祝融(しゅくゆう:火事の災難のこと)の災に罹り(かかり)堂宇、古記録ことごとく焼失した。嘉永元年(1848)再び修復して現在に至っている。境内に観音堂があり、栃木県益子の仏師、高田右近の作である如意輪観世音菩薩が安置されている。なお、山門は長命門と称しているが、この山門は芳志戸般若塚にあった長命寺(廃寺)の山門を、前住職山村師が買入れ、来迎寺の山門として移築したもので、元ゆかりの寺の寺名を残したい念願から、名付けて「長命門」としたとのことである。山門の前には、月待ち信仰の二十三夜塔が建てられている。これはかつて、追分道標を兼ねて、八雲神社前のY字路分岐点にあったものが、ほぼ三角形の自然石に「右 からす山道・左 喜連川道(安永三年十一月建立)」と刻してある。如意輪観音は、芳賀秩父観音第二番札所である。
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