■説明板・・・
●木須川の洞門
この洞門は茂木町牧野と小深の境界を南流する木須川の蛇行部をカットする形で掘削された河川のトンネル。木須川は那珂川中流に、北から注ぐ小河川。この中流域は河床が緩慢に隆起したので、入蛇行の地形が多い。木須川自身もこの付近で大きく蛇行し、那珂本流にも近いので、後者の泥濫(氾濫のこと?)時には逆流して来て被害が大きかった。そこで小深等の住民が組合を作り、長峰山の下を潜る洞門を計画。事業費4424円を集めて、明治44年(1911)工事開始、大正2年ようやく完成。その間安山岩質の硬い岩石であったので難行。火薬等を使ったので、死者1名、負傷者も出た。規模は長さ47m、幅15m、高さ2.6mであった。その結果水田1.5haの美田を得、道路も改修され、河北の農民に多大な恵みをもたらした。大正6年には東方に記念碑が建った。 |