●「かみかわち文化財探訪」に【天狗山の天狗と雹(ひょう)】という伝説が載っていました。
・薬師寺八幡宮の東側に雷電神社があります。ここは昔天狗山と呼ばれていてその名の示すとおり天狗が住んでいたそうです。
この地方は昔から夏になると夕立雲が出て雹も降り、農民が丹精込めて育てた農作物がことごとく被害を受けることがしばしばありました。
ある時一人の農夫が雷電神社の小さな祠に向かって、雹を降らないようにと一心に祈っていました。すると天狗が現れ出て、農夫に「俺はこの山に住む天狗である。見たところお前は己が一人自分の事で願いごとをしているのではなく、土地に住む全ての村人たちの為に雹を降らさないでほしいと祈っているようだ。大変感心な奴であるから願い事を聞きとげてやろう。俺が生きているうちにはこの薬師寺の村には雹は降らさないようにしよう。もし雹が降ったら死んだと思え。」と言って消えてしまいました。それ以来薬師寺には雹の降ることは少なく、村人たちは天狗が雷電神社の化身と思い祠を大切にしたと伝えられています。
以上
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