緑地環境保全地域というのは、正直なところ知りませんでした。
緑地環境保全地域は最初に指定された時期が昭和51年となっています。それまであまり、緑地のことが重要視されていなかったと思われます。
下記の表は栃木県が指定した「緑地環境保全地域」の一覧です。
|
番号 |
地域名 |
所在地 |
指定年月日 |
主要保全対象 |
1 |
粟野 |
鹿沼市 |
S51.1.31 |
妙見寺境内林及び粟野城跡周辺 |
23.4.14妙見寺 |
24.11.7妙見寺 |
|
|
24.4.28
粟野城跡案内板・・・粟野城の沿革
粟野城は、今から650年ほど前の暦応元年(1338)足利尊氏に従っていた平野将監範久の築城と伝えられ、粕尾、粟野、清洲、南摩を領していたといわれる。その後近隣の豪族の圧迫を受けるが、皆川氏の興るに及んで皆川氏の属城となり、皆川氏の一族斉藤左衛門秀隆が居城した。
天正12年(1584)皆川氏は北条氏と対戦し、栃木の草倉山で100日間の対陣したそのすきに、北条氏の親戚左野氏が粟野城を攻め落とし、平野将監範久の子孫平野大膳久国ら城代7将を置いて守らせた。
天正16年(1588)皆川山城守広照は旧領地を奪回しようと二千余騎で粟野城を攻め大激戦を展開、ついに城は落ち皆川氏の所有となり落合徳雲入道が城代となる。天正17年(1589)豊臣秀吉が小田原征伐を行ったとき、皆川氏は小田原氏に組し小田原に籠城したその留守に豊臣秀吉の命を受けた越後の上杉氏、信濃の真田氏が皆川本城を始め粟野城を攻め、天正18年4月落城する。
築城以来250余年、この時から粟野城は廃城となる。後年、明治に至って横尾勝右衛門氏が城山の戦死の霊を弔うため五重塔を建て、全山につつじ、梅を植えるなどして公園となし今日に至っている。
昭和61年4月
粟野町役場(現鹿沼市) |
|
|
|
2 |
根本山 |
真岡市 |
S51.1.31 |
能仁寺境内林及びその周辺 |
23.11.14能仁寺 |
23.11.14能仁寺 |
|
|
23.11.14根本山 |
23.11.14根本山 |
|
|
22.4.13根本山 桜の名所 |
|
|
|
|
3 |
常珍寺 |
芳賀町 |
S51.1.31 |
常珍寺境内林 |
17.9.18常珍寺 |
17.9.18常珍寺 |
|
|
|
4 |
羽黒山 |
宇都宮市 |
S51.1.31 |
羽黒山神社境内林及びその周辺 |
18.11.23羽黒山 梵天祭りの時
案内板・・・羽黒山梵天歩道
羽黒山梵天歩道は、羽黒山神社の参道15町(1,600m)を基道として、ゆずの里コース、七曲がりコースと2つのコースがあります。羽黒山の自然を散策することや羽黒山神社の史跡を探訪することができます。春は桜やツツジが咲きそれはみごとなものです。又羽黒山付近の生物は、動物238種、植物974種にのぼっているといわれ、特に植物についてみると、南方植物と北方植物の交錯したところにあたっています。スズラン(らん科)は北方植物の最南端となっており特に珍しい。
その他自生している珍しい植物は次のようなものがあります。サクラソウ、ヒトツボクロ、トチバニンジン、ツルガシワ、タチガシワ、ヒナノキンチャク、ヤナギバヤマブキソウ、ツルカノコソウ、カヤラン、ミズゴケ等
栃木県・上河内町(現宇都宮市)
案内板・・・羽黒山と羽黒山神社
上河内村の象徴となっている羽黒山(標高458.2m)は、今から約7,500万年前に起こった大規模な火山活動の時期に姿を現し、その後海底火山活動や厳しい氷河期を経て現在の形となってきました。
この羽黒山の頂上に建つ羽黒山神社は、今から930余年前に宇都宮城の築城に際して藤原宗円(宇都宮宗円)が祈祷修法中に出羽三山との関連を意識し創建したものであるといわれています。(康平年間に出羽の羽黒山から勧請された)本殿は、稲倉魂命(うがのみたまのみこと)を祀り文政13年に再建されたもので造営した大工の棟梁は高根沢の人で山本飛騨といい、「力持ち」その他の精巧な社(やしろ)の彫刻は、神山政五郎の作といわれています。
(昭和45年 町指定有形文化財)
※みどころ:羽黒山神社・力持ちの彫刻・夫婦杉(とちぎ名木百選)・撞鐘堂(つきかねどう)
栃木県・上河内町(現宇都宮市) |
|
|
|
|
|
|
|
5 |
喜連川 |
さくら市 |
S51.1.31 |
倉ヶ崎城跡周辺 |
22.4.13
お丸山公園案内板・・・喜連川緑地環境保全地域
1.位置:さくら市喜連川
2.面積:1.76ha
3.指定年月日:昭和51年1月31日
この地域は、喜連川城址を中心とした緑豊かな所です。喜連川城は倉ケ崎城ともいい、文治2年(1186)塩谷氏が築城したといわれています。
丘陵の先端部に位置するため三方の守りは強固で自然をうまく利用した要害の城でした。桜・つつじの名所として知られるお丸山公園や、弥五郎坂などと一体となってすばらしい緑地環境を作り出しています。
栃木県 |
|
|
|
|
|
6 |
木幡 |
矢板市 |
S51.1.31 |
木幡神社境内林 |
22.11.13
木幡神社案内板・・・木幡緑地環境保全地域
この地域は、木幡神社を中心にすばらしい緑地環境に恵まれ、境内をつつむ樹齢200年をこえるみごとなスギ林が緑の美しさを私たちに教えてくれます。
木幡神社は桓武天皇の時代(781-806)に坂上田村麿(さかのうえのたむらまろ)が蝦夷(えぞ)征伐の時に戦勝を祈願したといわれ、江戸時代には将軍家から御栄印を賜るなど由緒ある神社です。また、境内の本殿や楼門は国の重要文化財に指定されております。
私たち祖先が残してくれた歴史的、文化的遺産の周辺の緑が急激に失われつつある今日、このような緑地を残すことはたいへん意義深いことであり、県民一人一人の願いでもあります。みなさん、このかけがえのない大切な緑地をいつまでも残していきましょう。
面積:227ヘクタール
指定年月日:昭和51年1月31日
栃木県 |
|
|
|
|
|
7 |
寺山 |
矢板市 |
S51.1.31 |
寺山観音寺境内林 |
25.12.2
■案内板・・・
●寺山緑地環境保全地域
1.位置:矢板市長井 2.面積:3.12ha 3.指定年月日:昭和51年1月31日
この地域は、寺山観音寺を中心としたすばらしい緑地です。寺山観音寺は与楽山大悲心院観音寺といい、養老4年(720)高原鬼人退治の折、藤原房前が祈願して霊験を感じ、聖武帝の御代に建立したと伝えられている由緒あるお寺です。境内林はこの寺に相応しく樹齢250年を超えるみごとなスギ林で、緑の美しさ、すばらしさを私達に教えてくれます。
栃木県 |
15.11.22寺山観音寺 |
18.11.24寺山観音寺 |
|
|
|
|
|
8 |
芦野 |
那須町 |
S51.1.31 |
鏡山温泉神社境内林及びその周辺の緑地 |
18.11.10
一番高いのがイチョウ。イチョウの前に太いケヤキが2本あるのでこの場所からはわかりにくい。
那須町指定天然記念物
上の宮の「イチョウ」
鏡山の麓にあり、約1キロメートル西方にある健武山温泉神社にたいして上の宮とよばれている。創立や、由緒・沿革などについては未詳であるが、社頭には遊行柳の史跡があり、風光明媚は社域である。社地内にあるこの「イチョウ」は樹勢はすこぶる盛んであり、当地域最大の巨樹である。なお、高さは35メートルで目通りは6.1メートルを数える。
那須町教育委員会。
芦野緑地環境保全地域 立看板
この地域は、鏡山を中心とした緑地を保全するために指定されたものです。地域内には、鏡山とともに芦野八景の一つとして知られている「遊行柳」があります。この柳は朽木柳(くちきやなぎ)ともいい、遊行上人が「朽残る 芦野の柳 末の世も おとなう法(みち)の みちはありけり」と詠んだことから遊行の柳とよばれたようです。俳人松尾芭蕉もこの柳の下で、「田一枚 植えて立去る柳かな」の一句を残しています。私たちの祖先が残してくれた歴史的、文化的遺産の周辺の緑が急速に失われつつある今日、このような緑地を残すことは大変意義深いことであり、県民一人一人の願いでもあります。みなさん、このかけがえのない大切な緑地をいつまでも残していきましょう。
栃木県 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
9 |
国分寺 |
下野市 |
S52.7.19 |
国分寺跡周辺 |
|
17.8.4下野国分寺跡 |
|
|
|
24.4.5下野国分寺跡 |
|
|
|
|
10 |
長岡 |
宇都宮市 |
S52.7.19 |
長岡百穴周辺 |
19.5.12長岡百穴
案内板・・・長岡緑地環境保全地域
この地域は、県指定文化財・百穴古墳群を中心にアカマツ林やコナラ・クヌギ林などの緑地に恵まれ、良好な緑地環境を形成しています。
都市近郊の緑が急速に失われつつある今日、このような緑地を残すことは大変意義深いことであり、私たち県民一人一人の願いでもあります。
みなさん、このかけがえのない大切な緑地をいつまでも残していきましょう。
栃木県 |
|
11 |
医王寺 |
鹿沼市 |
S53.9.19 |
医王寺境内林 |
20.9.20医王寺
案内板・・・医王寺緑地環境保全地域
医王寺は、東高野山と呼ばれており、来伝?(口伝か寺伝のことかな)によれば天平神護元年(765年)勝道上人によって開山されたといわれています。
境内には、栃木県指定有形文化財に指定された建造物が並び、その伽藍の構成は、貴重なものとなっています。
境内には多くの文化財があるばかりでなく、樹齢約800年のカヤを含む境内林があります。寺の周りには、アカマツ・コナラ等の混交林で、寺を中心とした一帯は良好な緑地となっています。また、一帯には、リスなどの野生動物が生息しており、平成13年11月、鳥獣保護区にも指定され野生動物の保護を図っています。
都市近郊の緑が急速に失われつつある今日、このような緑地環境を保全することは大変意義深いことであり、県民一人一人の願いでもあります。
栃木県 |
|
12 |
惣社 |
栃木市 |
S53.9.19 |
大神神社境内林 |
|
|
13 |
星野 |
栃木市 |
S61.3.28 |
星野町山口地内のカタクリ及び三ツ峰地内のセツブンソウの群生地 |
|
|
14 |
金丸 |
大田原市 |
H5.10.5 |
那須神社境内林及び北金丸地内ザゼンソウの群生地 |
|
29.3.3
■金丸緑地環境保全地域
●ザゼンソウ群生地
この地域は、那須野が原扇状地の扇端部に位置しており、熊川、蛇尾川の伏流水が湧出する良好な湿地に、県内でも有数の大規模なザゼンソウの群生地を形成しています。
ザゼンソウは、花の形が座禅を組む僧の姿に似ていることからこう呼ばれ、山中の湿地に生えるミズバショウに似た多年草で、毎年早春まだ葉が開かないうちに高さ10~20cmの暗紫色の花を咲かせます。
このような優れた湿地性の環境を保全することは、たいへん意義深いことであり、県民一人ひとりの願いでもあります。
栃木県 |
|
■説明板・・・
●那須神社の文化財について
栃木県指定有形文化財(建造物)那須神社本殿 附 寛永大修理銘銅板1棟・1枚 三間社流造 銅板瓦葺
現在の社殿は天正5年(1577)の建造と称され、その後寛永18年(1641)に大修繕が行われた。本殿の基壇は土台の下に縁下布石を廻らし、向拝には浜縁をつけている。向柱は和様の三斗組で丸桁をうけ、身舎正面は三間共幣軸立て?の板唐戸である。内部は内、外陣に分かれ間仕切は板唐戸である。屋根は元茅葺(かやぶき)か杮葺(こけらぶき)であったが現在は銅板瓦棒葺である。本殿は総体に彩色が施され、向拝柱には金襴巻の跡が残っており、長押、頭貫、斗栱、身舎丸柱に至るまで各種の彩色が施され、特に、丸柱には牡丹唐草で彩色し、幣軸に金箔押し、鴨居(かもい)、方立、下長押は黒漆塗、板唐戸は春慶塗の上に彩色が施されている。
寛永大修理銘銅板には、
施主、大関土佐守丹氏高増 千時寛永18年辛巳 孟夏吉祥辰日欽日
奉行、大沼助左右門貞清 小滝喜右衛門 真坂与五右衛
大工、高宮次右衛門 同市兵衛
鍛治、且右衛門包秀 と記されている。(昭和32年8月30日指定)
●栃木県指定有形文化財(建造物)那須神社楼門 1棟 三間一戸入母屋造 重層銅本瓦葺
本殿の和様に対して、楼門は唐様の建築である。下層は三間二面で中央間通路は四半石敷としている。丸柱下には礎盤を据え腰貫を通して金剛柵をたて、正面左右に随神を床上に安置しているが、創建時は仁王像があり、随神は背面に置かれたいたもので、現在は背面には飾りはない。上層は三間二面で、正面のみは本殿の正面と同様縁板より一段高く長押をつけ。中央に幣軸建て?の板唐戸を建てている。この上層の軸部全面に黒竜と浪や雲が描かれ、正面及び背面の三間を通して竜の図で装飾されている。屋根はもと茅葺か杮葺であったが、現在では銅板葺である。楼門の左右に袖塀が二間宛菱格子を嵌めて作られており、それに接続して長床二棟左右に建っている。この長床は、城主、貴賓の参拝の折の供待ちの建物で県内ではここのみである。(昭和32年8月30日 指定)
●栃木県指定有形文化財(工芸品)
・・・省略します。
栃木県教育委員会・大田原市教育委員会 |
22.11.13那須神社 |
|
|
|
20.5.21那須神社 |
|
|
|
|
|
◆林野庁他 森林浴の森100選 |
林野庁のHPを参考にしました。森林浴の森日本100選(しんりんよくのもりにほん100せん)とは、
林野庁と緑の文明学会、地球環境財団が共同で、1986年(昭和61年)に制定した百選。
制定は、林野庁が1982年に「健康・保養に日本の森林を活用しよう」と提唱する際、
『森林浴』という言葉をキャッチフレーズ的に使ったことから広く森林浴という言葉が広まり、
乗じて、「日本の森林を21世紀に引き継ぐため、また、自然保護の精神を養い国民の健康増進に役立てること」を目的として、
全国各地から100ヶ所の森を選定したものである。 以下にその百選を列記する。(なお、自治体名は選定当時のもの)
大沼の森 (栃木県那須塩原市)
釈迦ヶ岳の栃木県県民の森 (栃木県矢板市)
|
|
◆農林水産省 ため池百選 |
農林水産省のHPを参考にしました。栃木県は2箇所。
農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有する全国のため池100地区を「ため池百選」として選定したものです。 |
小山市 大沼 23.4.16 |
|
芳賀町 唐桶溜 22.11.30 |
|