●白桑田、舞台田
白桑田の桑はきわの意で、川沿いの土地をいい表します。武子川の川沿いの田を白桑田と呼んだものです。
舞台田も田の名で、地形が台状なので名付けられたもので、台地の付近にある田を舞台田と称したものです。
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白桑田 |
●石川、赤羽根
ここ石川には、石川と呼ぶほどの川はなく、川の名によって石川という地名となったものではなく、石川氏の所領となるに及んで、氏名が地名となったものではないかと考えられます。地名と領主名との関係は、領主名が地名となった場合と、領主が地名を領主名とする場合とがあり、ここ石川の地名は前者の例の一つでしょう。赤羽根は赤埴(あかはに)で、赤い粘土のことで、赤羽根の地名は下南摩、草久にもあります。
●大野原
上石川、下石川、上野に大野原の字名があり、この辺一帯を大野原と呼んだようですが、更に古賀志、千渡、茂呂、上殿、奈良部、石川、上野、大和田、藤江、池ノ森、とその南に接する地域、即ち東西一里(4km)南北三里(12km)をも大野原と称したということです。
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上石川 根裂神社 |
上石川 柴宮神社 |
下石川 磐裂神社 |
●鳥喰
下石川と上田との境に鳥喰(とりばみ)の地名があり、とりばめともいいます。正月十一日の未明に苗代にしようとする田、或いは家の裏の畑に畝(うね)を三つたて、三ケ所に白紙を置いて、その上に米、所によっては餅を供え、離れたところで「鳥来い、鳥来い」と呼ぶ。鳥が三つのうちのいずれかをくわえて行くかを見て、その年には早生、中て、おくてのうちいずれかを蒔くか定める行事を鳥喰といい、それが地名となったものです。
●池ノ森
池ノ森の地名の由来は明らかではありませんが、この地の山中にある沼と関係があるのではないかと考えられます。
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