烏山町は県の東部にある人口19,000人余りの町です。室町時代からの城下町として栄え、 南那須郡の中心的な町で県の機関なども置かれています。
宇都宮から、JR烏山線が出ていて(最近は、宇都宮の北側の宝積寺駅で乗り換えるようになって、直通の列車は少ないようですが。)、終着駅になっています。この烏山線、県内では唯一残されたディーゼル機関車が走る区間であり、地元では、電化を長年要望しているようですが、まだ実現していません。
烏山と言うと、何と言っても山あげ祭りが有名です。日本最大の野外劇と言われ、国の重要無形文化財になっています。毎年、7月の最終土日を含む3日間開催されます。山あげ祭りは、烏山町内の各地区が持ち回りで担当する祭りで、当番の町内では、早い内から舞台の書割である「山」の制作に掛かるそうです。この山は、舞台から道路上約100メートルの間に大山、中山、前山、館、橋、波などが配置されます。これらの装置には仕掛けが施され、上演中はその進行に伴い、指揮者の拍子木を合図に様々に変化し、観客の目を楽しませてくれます。出し物が終われば、すべての道具類は片付けられ、次の上演場所まで移動します。この一連の作業を行うには、約150人の人が必要とのことです。一日に、4〜5回、町内の様々な場所で上演され、それぞれ巡回して歩きます。
長い間、見てみたいと思っていたのですが、夏の暑さにメゲテしまって、中々行けませんでした。烏山町は、盆地なので、殊更暑いイメージがあります。一昨年の夏は冷夏でしたので、出掛けてみました。僕が見たのは「将門」でした。演じるのは、中学生か高校生くらいの若い人でしたが、三味線などのお囃子は本格的でした。話の筋に従い、山が変化するのは、中々ダイナミックで、楽しめました。今年も、余り暑くなければ、行ってみたいと思います。