二宮町は、県の東南の隅にある人口16,000人余りの町です。二宮町は、イチゴの産地として有名であり、全国一の産出額を誇っています。
町の名は、この地に住んだ二宮金次郎(尊徳)にちなむものです。1822年(文化5年)二宮金次郎は、当時小田原藩の飛び地のあった、二宮町の桜町に赴任します。
それから26年余りの間、二宮はこの桜町の陣屋に住み、領地の復興ばかりでなく、周辺の村の復興に当たりました。戦前、日本各地の小学校には、薪を背負いながら本を読む、二宮金次郎の像が建っていましたが、道徳教育のお手本のような存在だったのだと思います。
二宮町には、もう一人忘れてはならない人が足跡を残しています。それは、親鸞です。浄土真宗の創始者である親鸞は、生涯で建立した寺は、一つだけで、それが高田山専修寺です。一人で布教に来ていた親鸞が、二宮町の高田で寝た時、夢のお告げを受けて建立したのが、この専修寺です。 その後、専修寺は本山ごと三重県津市に移転してしまいますが、今残る二宮町の専修寺は江戸時代に復興された伽藍です。親鸞没後、彼の遺歯9粒が、二宮町の専修寺の方に埋葬されたと言われています。
写真は上から
・道の駅の金次郎像
・桜町陣屋跡
・二宮神社
・専修寺(せんじゅじ)山門と奥が如来堂